ノビアパパはノビアさんのトイレ係

18 de Enero 2012

エンディングノート

映画 エンディングノート

ドキュメントムービーです。
ストーリーというより記録。

毎年健康診断していた主人公。
退職後2年目に受けた健康診断で突然Stage4の癌宣告を受けいた主人公が、そこから最期を迎える日迄の準備をし、そして最期を迎えたというお話。

主人公を記録し続けたのは監督であり主人公の次女。
この記録は別に宣告を受けた瞬間から始まったのでは無く、それ以前からずっと撮り続けてたもので、更には8ミリの映像も数多く残っていて、本当に主人公の長年の記録が残されてて、それらが映し出されていた事にまず驚いたし、大したもんだなぁと感心した。

そして、ストーリーというより記録、と冒頭述べたけれど勿論ストーリーが無いわけでは無い。
いかに最期を段取り良く迎える事ができるかという事に気づかい、妻始めまわりに迷惑をかけず、シンプルに、そして穏やかに死ねるかという準備を整えて行く。
主人公はとても段取り命!な人物で、かなり色々準備していってたが、やっぱり最期の瞬間というのは自分で決められないのだ。
そのため、完璧に、とはいかなかった。

最期は感謝と謝罪の気持ちばかりで主人公は色々な人にありがとう。と伝えていた。
母親より先に逝ってしまったのだが、最期の挨拶を電話でしているシーンでは
最期の挨拶なのに、締めくくり?では「落ち着いたらまた連絡しますから」と言っていた。
溺愛していた孫たちには「星になって見守る」とも。

主人公が妻に今迄言った事もない愛の言葉を伝え、妻は、それを聞いて涙し、後悔と謝罪とを主人公に伝えていた。
そして「一緒に逝きたい。こんな良い人なのに、もっとちゃんと大切にするべきだった」と泣きじゃくった。

主人公は「幸せだった」と語り、危ないと言われた年末を越す事が出来ぬまま帰らぬ人となった。

後悔はきっと、残されたみんな抱くんだろう。
やってやってやりきったと満足する事なんて恐らく残される側には無いと思う。

でも、「幸せだった」と死に逝く人間が穏やかに語れるということは
主人公の場合、本当に幸せだと思えたんだろうな。

映画では死の瞬間を映像で映してはいないけれど、きっと本当に穏やかにあの世へ旅立ったんだと思った。

死ぬ為の準備について考える事は、まだまだ出来そうにない。
ただ、妻の言葉を思い出して、傍にいて当たり前だと思っている身近な人間に対して急に少し愛おしく感じた。
この気持ちをちょっと大切にしたいなって思った。

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